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「盲導犬」について

「盲導犬」のユーザーは、重度の「視覚障がい」をもつ方々です。※1

では、「視覚障がい」とは、どのような障がいなのでしょうか?

①「視覚障がい」とは?

人間は、情報収集の80%を視覚に頼っているといわれています。※2

皆さんも、日常生活のなかで、「何かを知りたい」と思ったとき、自ずと「視る力」に頼っていることを実感されるのではないでしょうか? そのため、視覚障がいは、「情報障がい」とも言われているのです。

「視覚」には、「視力・視野・色覚・光覚」という4つの機能がありますが、そうした機能が永続的に
低下し、改善が困難な状態を「視覚障がい」と呼びます。※3 しかし、一概に「視覚障がい」と言っても、その種類や見え方の程度は様々です。

視覚障がい者は、全体の2割が「全盲」、8割が「弱視」とされています。「全盲」は、文字通り全く見ることができず、光の明暗も感じない状態です。「弱視」(ロービジョン)は、メガネやコンタクトレンズで視力を補正しても、日常生活を送るのに十分な視力が得られない状態です。※4

また、弱視者のなかには、視野狭窄や中心暗点、透光体混濁など、複数の障害を併せ持つ場合もあり、見えにくさは個々人によって異なります。※5

② 「盲導犬」ってどんな犬?

「盲導犬」は、視覚障がい者が「安全で効率的に移動できるように補助すること」を仕事としています。主な仕事には、以下のようなことがあります:
(a) 障害物(自転車、車、荷物、ゴミ箱、行き交う人間など)を避けて歩く
(b) 段差や階段の前で止まる
(c) 目標物(建物の入り口、改札口、ポストなど)に誘導する
(d) 危険な場所(車が走行中の道路など)に誘導しない※6
また、盲導犬が「仕事中」のときは、白か黄色のハーネス(胴輪)をつける決まりになっています。

日本の道路交通法では、視覚障がい者が道路を歩くときは「白杖を携えるか、盲導犬をつれること」が義務づけられています。※7

白杖の場合は、杖の先端で道路の様子を確認しながら歩くのですが、看板や木の枝など、上の方にある障害物や、接近してくる車などを察知することはできません。

でも、盲導犬と一緒なら、そういった危険も避け、より安全によりスムーズに歩くことができるのです。

③ 「盲導犬」はいつ誕生したの?

実は、「盲導犬」の歴史は非常に古く、その姿は2000年前のポンペイPompei(紀元79年に火山噴火で崩壊した古代都市)の壁画にも見られます。

6世紀には、フランス北部で、視覚障がいの宣教師が白い小型犬に導かれて歩いていたという記録も残っています。また、1819年には、ウィーンで、神父のヨハン・ウイルヘルム・クラインJohann Wilhelm Kleinが盲学校を設立し、「盲導犬」を訓練しました。そして、第1次世界大戦中の1916年には、ドイツで、失明した軍人の社会復帰を支援するために「盲導犬学校」が設立されました。

日本で初めて「盲導犬」が紹介されたのは、1938年、盲導犬を連れて旅行していたアメリカ人が日本に
立ち寄ったときです。その「盲導犬」の姿に感銘を受けた「日本シェパード犬協会」の人たちが、翌年1939年、ドイツのポツダム盲導犬学校から4頭のシェパードを輸入しました。

この4頭の犬たち―ボド、リタ、アスター、ルティ―が、日本で最初の「盲導犬」となったのです。※8

※1 厚生労働省の2006年の調査(2008年報告)によると、日本には約31万人の視覚障がい者の方々がいます。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/shintai/06/dl/01_0001.pdf
しかし、この31万人というのは、視覚障がいの手帳の発行数なので、実際にはもっと多くの視覚障がい者の方々がいると言われています。2009年に、日本眼科医会は、視覚 障がい者数が約164万人であると発表しています。
http://www.cabrain.net/news/regist.do

※2 『産業教育機器システム便覧』(日科技連出版社、1972年)によると、人間の五官による知覚の割合は、視覚器官が83%、聴覚が11%、臭覚3.5%、触覚1.5%、最後の味覚が1.0%、です。

※3 「身体障害者福祉法」では、視力と視野に障がいがある場合を「視覚障害」と定めています:
「次に掲げる視覚障害で、永続するもの
1 両眼の視力それぞれ〇・一以下のもの
2 一眼の視力が〇・〇二以下、他眼の視力が〇・六以下のもの
3 両眼の視野がそれぞれ一〇度以内のもの
4 両眼による視野の二分の一以上が欠けているもの」 
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S24/S24HO283.html

※4 世界保健機関 (WHO) では、弱視を「矯正眼鏡を装用しても視力が0.05以上、0.3未満の状態」と
定義しています。http://www.who.int/blindness/causes/priority/en/index5.html

※5 視野狭窄:視野が狭くなったり、一部が欠けてみえたりするようになります。緑内障や網膜剥離で見られる症状です。 中心暗点:視野の中心部分が暗く、見えにくくなります。中心性網膜炎や加齢黄斑変性症などで見られる症状です。 透光体混濁:透光体(角膜、前房、水晶体、硝子体)が混濁し、光が乱反射されてしまうため、暗い所で見えにくかったり、 明るい所を眩しく感じるようになったりします。白内障や角膜混濁などで見られる症状です。

※6 中村實枝編 『視覚障がいと点字の世界』(ふくろう出版、2008年)

※7 道路交通法第14条:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S35/S35HO105.html

※8 葉上太郎著『日本最初の盲導犬』(文藝春秋、2009年)
また、国内で訓練された初めての盲導犬は、1957年に誕生しました。塩谷賢一氏(財団法人アイメイト協会の創設者)が育てたチャンピイです。http://www.eyemate.org/about/

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